【単行本】
『人間の原点――苦難を希望に変える言葉』
2001(平成13)年8月15日、PHP研究所
B6判、厚紙装、カバー、オビ
237頁
1400円
装幀:亀海昌次
本文デザイン:石川直美(カメガイ・オフィス)
カバー写真:PPS通信社
以下を収録:
まえがき(二〇〇一年七月 三浦光世)
第一章 心の荒野を生きるため<人は皆、奇跡的な存在である/他人の言葉よりも、自分の言葉で表現する/人間は過ちを犯さずには生きて行けない/自分のことは気づかぬもの/華やかに生きている人でさえ、孤独なのだ/「自己中心」という罪の自覚/心の中の氷点とは/人は馴れることによって、感動や畏敬を失ってしまう/「自分に正直」とは何か>
第二章 病める時も<生きることは権利ではなく義務である/今より後のことは神の領分だ/人は死に対して永久に馴れることはできない/生きるテーマあは「死」である/試練には意味がある/人の愛を素直に受け入れる/希望が不思議な力となる>
第三章 愛と絆の重み<男と女が魅き合う強烈な力/「愛すること」と「恋すること」のちがい/家族とは地ではなく愛で結ばれている/家庭とはすべてを許し、包みこむ/真の友情を築くために/愛することの厳しさと責任/「思うこと」と「祈ること」/私はなぜキリスト者となったのか>
第四章 結婚、そして夫婦として<結婚を決意する前に/病める時も健やかなる時も、愛せるか/結婚とは二人のためだけではない/夫婦として守るべきもの/夫婦だから干渉も共感できる/愛するに値しないものを愛するのが本当の愛/「真実の愛」と「偽りの愛」/すべての過去を許し合うこと/成熟した関係を築くために>
第五章 現実を生きぬく知恵<努力が報われるとはかぎらない/静かに黙って待ち望む/人間が試される時/さまざまな自由をいかに選択するか/人と人のつながりを大切に/言葉の力が命を奪うことも、救うこともある/「思いやり」と「優しさ」の本質/今日という日には、誰もが素人だ/謙遜と感謝の気持ちが人間を美しくする>
第六章 「教えること」と「育てること」<親は子にどう語りかけるか/教師であることの責任/真の洞察力とは何か/「差別」や「いじめ」のない教育/なぜ戦争を認めるか/思想が抑圧されることの恐ろしさ/お金が人間を愚かにする/自由な時代に忘れてしまった大切なこと>
第七章 神とともにある日々<神とは何かを考える/神を信じることのむずかしさ/罪の意識のないことが、最大の罪である/人を許すということ/魂にひびく聖書の言葉/その人のために祈るだけでいい/信仰によってのみ救われる/小さな者たちにふりそそぐ恵み>
解説――浮き上がってくる人生の真実(小楢山博)
三浦綾子年譜
出典著作一覧(オビ)
自分の人生をふり返って、その受けた試練は、宝石のようなものだと感じている。もしも今まで、只の一度も試練に遭わず、つまり愛する人との死別にも生別にも遭わず、病むことを知らず、思いのままになる人生であったとしたら、私は涙というものを知らない人間になったであろう。
[苦難を希望に変える言葉]
(オビ背)
人は皆、奇跡的な存在である。
(オビ裏)
人は皆、奇跡的存在である。
華やかに生きている人でさえ、孤独なのだ
生きることは権利ではなく義務である
男と女が魅き合う強烈な力
「思いやり」と「優しさ」の本質
「差別」や「いじめ」のない教育
信仰によってのみ救われる
【電子全集】
『三浦綾子 電子全集 人間の原点 苦難を希望に変える言葉』2013年6月28日、小学館ebooks
【電子書籍】
『人間の原点』、2013年12月12日、PHP研究所