【初出】
「野生時代」(1995年1月~同年12月、角川書店)に連載。
【単行本】
『命ある限り』1996(平成8)年4月30日、角川書店
B6判、厚紙装、カバー、オビ
288頁
1400円
装幀:熊谷博人
収録:
(オビ)
書くこと。それが私の使命なのだろうか。
愛を育み、病と闘い、信仰に生きた著者の精神の軌跡。生きることの意味を問う感動の自伝長編。
角川書店創立50周年特別作品
(オビ背)
愛と感動の自伝小説(オビ裏)
自伝というものはむずかしいものである。書くことによって必要以上に自己を顕示する結果になることもあれば、書かないことによって、ある意味で自己顕示をしてしまうこともある。オーガスチンは、「信仰の極意は、一に謙遜、二にも謙遜」
と言ったと聞いている。その言葉に痛みを覚えつつ、あえてペンを進めた。何れにしても人間は称賛を得たい者、そして移ろいやすい者、弱い者、誰にも前にも顔を上げ得ない者、孤独で淋しい者である。こんな思いに共感して読んで下さる方がいるなら、それは何とありがたいことであろう。
【文庫】
『命ある限り』1999年6月25日、角川文庫
【電子全集】
『三浦綾子 電子全集 命ある限り』2013年5月24日、小学館ebooks
【電子書籍】
『命ある限り』2014年1月31日、角川文庫版