【初出】
「妻の茶の間から」という題名で「女性自身」(光文社)1966年5月23日号から同年7月11日号まで連載された後、25篇の書き下ろしエッセイを加え、講談社より単行本として刊行される。
【単行本】
『愛すること信ずること――夫婦の幸福のために』
1967(昭和42)年10月30日発行、講談社
B6判、厚紙装、カバー、オビ
215p ; 19cm
装画/本文挿画:畦地梅太郎
以下を収録:
まえがき(一九六七年初秋 三浦綾子)
わたしたちの結婚 <天の録画/わたしたちの新婚旅行/馬には乗ってみよ/マイナスの体験から学んだもの/悪妻の見本/神の御言葉と着物>
おもいやりということ <鳴らずのバイオリン/家庭は裁判所ではない/男は弱し/馴れるということ/何げない会話からお互いの理解が/ほめられること、ほめること>
共通の目的があるかないか <たとえ泥棒の夫でも/忘れえぬ夜/人生は戦いか/夫婦は他人?/性生活のない夫婦の愛情>
心の奥にあるもの <本当の愛のかたち/顔と心/心の隙を埋めるものは/民子さんの一生/夢とわたし/お気の毒さま/処女無価値論について/「売れ残り」という言葉を忘れよう>
夫婦の周辺 <わたしの実家論/ババアぬきとは何ぞ/子なきは去るか/「まさか」わたしに限って/好々爺と鬼ばばあ/「口には税金がかからぬ」/家庭の問題/わたしたち夫婦の一日/いつの日か最後となる>
(オビ)
「一千万円懸賞当選小説『氷点』(朝日新聞所載)、『ひつじが丘』の作者の三浦綾子による初めての夫婦論
愛すること信ずること
内容
■マイナスの体験から学んだもの
■性生活のない夫婦の愛情
■「あなたにはかなわないわ」といえる妻の幸せ
■「売れ残り」という言葉を忘れよう
(オビ背)
三浦綾子の書下ろし夫婦論
(オビ裏)
同じ日筆者の小説『氷点』に比べれば、この本は、三浦綾子の「沸点」ともいえる、心あたたまる夫婦愛の記録である。ここには、共通の目的に生きる男性を夫として、徹底的に愛し愛されている一人の女性の姿がある。「結婚」を知ったが故に苦しみ、知らぬが故に悩んでいる全女性に、「男性と二人で築いてゆく世界」の多様な幸せを語り、その幸福感をつかみとるヒントを与える。
- 作者: 三浦 綾子
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1967/10
- メディア: 単行本
【新書】
『愛すること信ずること』<講談社現代新書>
1972(昭和47)年5月24日発行、講談社
新書判
212p ; 18cm
240円(税込)
装幀:杉浦康平/辻修平
(カバー裏)
きらめくような鋭さ――田中澄江
仕合わせが満ち溢れているような本である。しかし、仕合わせをつかむことは、いつの時代でもむずかしい。三浦さんは、けっして、大げさのものものしい表現をとらず、日常生活の中から、ひととひととの結びつきのもろさと可能性を見つめつづけてこられた。その口あたりのよい文章には、一語一語に、きらめくような鋭さで仕合わせの意味があたたかく語られている。
- 作者: 三浦 綾子
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1972/05
- メディア: 新書
『三浦綾子作品集 第十七巻』
1984年5月25日、朝日新聞社

三浦綾子作品集〈17〉愛すること信ずること.生きること思うこと.あさっての風 (1984年)
- 作者: 三浦 綾子
- 出版社/メーカー: 朝日新聞社
- 発売日: 1984/05
- メディア: -
『三浦綾子全集 第十五巻』
1991年9月11日、主婦の友社
【電子全集】
『三浦綾子電子全集 愛すること信ずること』2012年10月26日、小学館ebooks
『三浦綾子電子全集 愛すること信ずること』2012年10月26日、小学館ebooks
【もくじ】
※講談社文庫版『愛すること信ずること』より引用。
※講談社文庫版『愛すること信ずること』より引用。
まえがき(1972年3月、三浦綾子)1 わたしたちの結婚天の録画
わたしたちの新婚旅行
馬には乗ってみよ
マイナスの体験から学んだもの
悪妻の見本
神の聖言(※原文ルビ:みことば)と着物2 おもいやりということ
鳴らずのバイオリン
家庭は裁判所ではない
男は弱し
馴れるということ
何げない会話からお互いの理解が
ほめられること、ほめること
3 共通の目的があるかないか
たとえ泥棒の夫でも
忘れえぬ夜
人生は戦いか
夫婦は他人?
性生活のない夫婦の愛情
4 心の奥にあるもの
本当の愛のかたち
顔と心
心の隙を埋めるものは
民子さんの一生
夢とわたし
お気の毒さま
処女無価値論について
「売れ残り」という言葉を忘れよう5 夫婦の周辺
わたしの実家論
ババアぬきとは何ぞ
子なきは去るか
「まさか」わたしに限って
好々爺(※原文ルビ:こうこうや)と鬼ばばあ
「口には税金がかからぬ」
家庭の問題
わたしたち夫婦の一日
いつの日か最後となるあとがき 三浦光世
【綾子から光世への献辞】
口述筆記第一号のこの本を感謝しつつ、
一九六七・十一・三 綾子
最愛なる光世様