三浦綾子の評伝および作品案内、略年譜が記されている。以下目次より。
はじめに
第一章 作家の誕生
第一節 主婦
第二節 習作
第三節 短歌第二章 少女
第一節 貧しさ
第二節 読書
第三節 国定教科書第三章 戦争
第一節 女性教師
第二節 軍国主義教育
第三節 墨塗り教科書第四章 転落
第一節 退職
第二節 二重婚約
第三節 肺結核第五章 キリスト教
第一節 自殺未遂
第二節 病床受洗
第三節 前川正第六章 結婚
第一節 三浦光世
第二節 信仰生活
第三節 収集第七章 創作
第一節 人間関係
第二節 テーマ
第三節 創作の姿勢作品案内
『氷点』
『塩狩峠』
『積木の箱』
『母』
『銃口』三浦綾子略年譜
主要参考文献目録
あとがき
本書では以下の見解が示されている。
・三浦綾子を論じる際に「キサクな雑貨店の主婦」という点を強調するのはいかがなものか。セミプロと言っても差し支えがないのでは?(第一章)
・ 三浦綾子の師としての前川正。(第五章)
・三浦綾子は、聖書の聖句だけではなく、「名言」の類にも非常に敏感に反応していたことがうかがえる。(第六章)
惜しむらくは、三浦光世との結婚以後の評伝については簡潔に済まされている感が否めない点。(作品紹介などでふれているが、バランスから言えば記述少ない気がする)
続編が待たれる。