integral:三浦綾子資料室

作家・三浦綾子に関する研究をするブログ。※予告なしに記事の修正削除およびURLの変更を行います。

積木の箱:五人の生徒

悠二が通う靴磨きは、かつて小学校で高等科を受持つ教師だった。男の告白によると、(昭和十八年、十九年頃か)「おれのクラスから五人の生徒が、少年航空兵になって行った。そして戦争は終り、遂に三人の生徒は永遠に帰って来なかった」という。以来靴磨きは。「おれが殺したんだ。おれが行けと言ったんだ。おれさえ行くなと言ったら、あの生徒たちは十六や十七で死ななくてもよかったんだ」とし、教師を辞め、靴磨きになった。「死んだ生徒たちが、先生、おれは死にたくなかったんだと、今も叫んでいるようで、おれはいまだに結婚もしていない」という。生徒たちの詳細は記述なし。