integral:三浦綾子資料室

作家・三浦綾子に関する研究をするブログ。※予告なしに記事の修正削除およびURLの変更を行います。

積木の箱:平田

私立北栄中学教員。下の名前は記述なし。3年生の担任の4人のうちの一人。英語の教師。3年生の担任たちは入口に近い席に座っており、悠二のすぐ隣にすわっている。朝は誰より遅くきて、帰る時は一番先に帰ってしまう。二学期から自家用車で通っているが、「交通事故に遭った場合、同情者にどんなにわびをしても追いつかない」という理由から、玉脇とは異なり、同じ町内の加藤さえ乗せない。

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(2)悠二から見た平田の勤務態度は次のとおりである。「遅くきたかわり、早く帰りますよ」と言い、「平田が職員室で調べ物をしたり、事務を執っている姿を悠二はまだ見たことがない。それでも人にうとまれない得な性分であった」。「平田は職員室を、事務を執ったり、調べ物をする所だとは、考えていないようである。学年会であろうが、職員会議であろうが、新聞を読みながら人の話を片耳で聞いているところがあった」。また、「生徒は学科以外のことは考えなくていい」としている。

(3)「まあいいさ、玉脇さんは玉脇さんの思うとおりにやりゃあいい。戸沢さんは戸沢さんの思うとおりにやりゃあいいよ。人さまざまでおもしろいじゃないか。おれはおれで、教育なんて別段どうとも思ってはいないしね。おれはただ英語を教えてりゃそれでいいんだ。偉そうな口をきいたって、教えるおれたち自身大したもんじゃないし、どこの親もそれほどの人物もいないわけだ。蛙の子は蛙の子だからね。何も気張ることはないんじゃないか。まあ学年会もこんなところで終りにしようじゃないですか」