integral:三浦綾子資料室

作家・三浦綾子に関する研究をするブログ。※予告なしに記事の修正削除およびURLの変更を行います。

積木の箱:千代/戸沢千代

私立北栄中学教員。3年生の担任の4人のうちの一人。家庭科担当。3年生の担任たちは入口に近い席に座っており、玉脇の隣りに坐っている。平和を守る婦人会の道北地区の幹部で、かなり名も知られていた。

敬子との会話によると、夫の破れたワイシャツを縫って上げたことがある。(夫の職業は不明だが、会話の内容から同業者か)

平和に関する話をするからか、受持の生徒の母親たちが「アカ」だと騒ぎ、それを聞いた悠二たちのクラスの生徒・山田健一は悠二に「先生、戸沢先生はアカだって、ほんとうですか」と質問をする。また、大垣吉樹も「だけど戸沢先生は、少し平和のことを言い過ぎるって、うちの母も言ってました」という。悠二は、戸沢千代の兄が二人共戦死していることを説明し、「平和という問題は、言い過ぎることのない問題だよ」と言う。

(1)「天平時代の女像のように、ふっくらと豊かで目が細い。三十代の既婚教師」

(2)「かどのない女」。二学期が始まった日、悠二のロッカーに下着が入っていて生徒たちがさわいでいた事件では、機転を利かせて、自分のロッカーと間違えて下着を入れたのだと説明し、生徒たちを退散させる。

(3)「たとえそうなっても、わたしたちはかわいい教え子のために、やっぱり戦争はやめてくださいって、世界に向って叫ぶべきではないかしら。わたしは一人になっても叫びつづけるわ。叫べるうちに叫んでおかなければ、教師として、人間として卑怯だと思うの。恥ずかしいと思うの」(綿アメ)