integral:三浦綾子資料室

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積木の箱:磯部(いそべ)校長

悠二が赴任した私立北栄中学の校長。

(1)記述なし

(2)寺西敬子によると「自分は防波堤」だと言い、「外からの波は自分がかぶるから、とにかく毎日気持よく働け」と言っている。また、悠二も「いいえ、校長先生ぐらい立派な教育者はいらっしゃいませんよ。わたしたち職員も、校長先生のおかげでどんなに気持よく働いているかわかりません」と言う。「磯部校長が、部下を叱りとばしたという話は未だかつて聞いたことがない」。

しかし、磯部校長自身は、大垣夫人が、息子を公立中学に転校させると言いに来た際に経営者側の計算だけで、引きとめる。悠二の処分については、悠二をかばうことができず、自身を情けなく思い、自身を「自分が昔ながらの封建的な商家の、単なる雇われ番頭に過ぎない存在だと思いましてね」と言う。また、悠二の転任先は北見市だが、「もっと小さな町に飛ばされると思っていた悠二は、北見と知ってから、校長の少なからぬ尽力を感じて来た」とあるので、悠二の転任先について校長が奔走したことは想像に難くない。

悠二は「物わかりがよく」と評する。

(3)「いやいや、人間の生活だ。いくら新任の日でも、頭痛もすれば腹痛も起きる。いまの世の中のことだ。途中で交通事故に遭うということもあるわけだからね」「それよりも君、何が起ころうと新任式には遅刻できないと思って、その子を置き去りにしてくるような教師なら、こりゃあ考えものだがね(後略)」(正門)