『大辞泉』(増補・新装版)によると
サンド[George Sand][一八〇四 一八七六] フランスの女流小説家。本名、Aurore Dupin ロマン主義的作風の後空想的社会主義の影響を受ける。のち田園小説や童話を書いた。ミュッセやショパンとの恋愛は有名。作「アンディアナ」「魔の沼」「愛の妖精」など。
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『続氷点』:
北原は陽子に対する思いを次のように説明する。「陽子さん、ぼくは多分、もうあなたに対するような思いは、一生誰にも抱けないかも知れない。ショパンは音楽史上に残るような恋を、三度もしましたよね。しかもその三度目は、あのジョルジュ・サンドとの、苦しい大恋愛だった。ショパンというのは、やはり凄くパッショネートな人間だったんだなあ。しかしぼくは平凡な男だ。一度っきりだと思うな。こんなことは」(追跡)