integral:三浦綾子資料室

作家・三浦綾子に関する研究をするブログ。※予告なしに記事の修正削除およびURLの変更を行います。

続氷点:坂井ヒロ子

啓造が初めて教会を訪れた時、証詞(あかし)をする。「社会福祉科で四年間学び、今年(=啓造が初めて教会を訪れた年)老人ホームにつとめはじめ」た。「年ごろも、陽子といくつもちがわない。ぬれた唇の間に白い歯が健康そうであった」とある。老人ホームに勤めていると人に話す時、「不幸な人々の手足になっているのだという気負いがあり、誇りがあった」一方で「人にほめられたいという下心がうごめいていた」ことに気づいたとき、<たといまた、わたしが自分の全財産を人に施しても、また、自分のからだを焼かれるためにわたしても、もし愛がなければ、いっさいは無益である>という聖書の言葉を知ったと語る。