integral:三浦綾子資料室

作家・三浦綾子に関する研究をするブログ。※予告なしに記事の修正削除およびURLの変更を行います。

足あと/足跡

『氷点』:
自殺を図ろうと堤防をよじ登った陽子はふり返ると、「陽子の足あとが雪の中に続いていた。まっすぐにあるいたつもりなのに、乱れた足あとだと、陽子はふたたび帰ることのない道をふりかえった」。(ねむり) 

『続氷点』:
・陽子を誘い、見本林に散歩に来た啓造は、「土手のチモシーが、ひざをかくす程に伸びている」のを見る。「陽子が川原で服毒したことを知って、ここに駆け上がった時、林の中につづく陽子の足跡」を見たことを思い出す。(延齢草)
・恵子を見舞ったのち、徹は陽子に、「まちがった歩き方をしていたような気がするんだ」と言い、「砂浜や雪の野を、まっすぐに歩いたつもりでも、ふり返ると、足跡が曲がってついていることがあるだろう」と言い、「人間なんて、そんなものなんだなあ。自分では正しいつもりでいる。ぼくだって、自分を本当に正しい人間だと思って来たんだよ。でもちがうんだねえ、陽子」と続ける。(草むら)
・陽子は、自殺を図った日のことを思い出し、「自分の足跡の乱れが、はっきりと今も目に焼き付いている」。(草むら)