integral:三浦綾子資料室

作家・三浦綾子に関する研究をするブログ。※予告なしに記事の修正削除およびURLの変更を行います。

ストローブ松

林弥栄編『山渓カラー名鑑 日本の樹木』(1985、山と渓谷社)によると、

ストローブマツ Pinus strobus
マツ属
[常緑高木]
中部地方以北や北海道などの寒冷地に植えられ、高さ30メートルぐらいになる。原産地では高さ70メートル、直径2メートルになるものもある。老木の樹皮は灰褐色で鱗片状にはがれる。葉は5個ずつつき、長さ6~12センチの針状でやわらかく、青白緑色。5月ごろ開花する。雌花は淡緑色で紅色を帯びる。球果は長さ8~15センチでやにが多く、垂れ下がってつく。翌年の9月頃成熟して褐色になる。用途 庭木、建築・器具材、ベニヤ 分布 北米北東部原産

---------------------------------------------------

『氷点』:

・辻口家は、「見本林の入り口の丈高いストローブ松の林に庭つづきとなっている」。啓造の書斎からは「丈の高いストローブ松の林が十メートルほどすぐ先に見える」。
・陽子は、北原と見本林のストローブ林で出会う。北原は、立て札で名前を覚えたと告げ、見本林に植えられたいくつかの植物の名を挙げる。(千島から松)
・北原に恋人がいると誤解した陽子は、北原との文通をやめたが、一方でストローブ松の林で北原と出会ったのだと思うと林の中に入らずにはいられなかった。(堤防)
・自殺を決意した陽子は、ストローブの松林をぬけ、堤防によじ登る。(ねむり)

『続氷点』:
・「二十メートルもある丈高いストローブ松の、どの幹も片側に雪が吹きつけられ、黒い幹肌がくっきり鮮やかだった。」(吹雪のあと)
・「林の入口のストローブ松には、ツタが青々と絡まっていた。高い梢の上にうす雲に覆われた青空が、紗を透かすように見えた。」(延齢草)
・陽子は、自殺しようとした朝、ストローブ松の林をふり返ったことを回想する。(延齢草)
・陽子と啓造は、遊びに来た順子と一緒に見本林を散策する。その時、「ストローブ松の下を、急ぎ足で堤防に向ってくる」夏枝に気づく。(石原)