integral:三浦綾子資料室

作家・三浦綾子に関する研究をするブログ。※予告なしに記事の修正削除およびURLの変更を行います。

ポプラ

『大辞泉』(増補・新装版)によると

ポプラ[poplar]ヤナギ科の落葉高木。高さ約二〇メートル。幹は直立し、枝は短くて垂直方向に伸び、葉は菱状卵形で緑にぎざぎざがある。雌雄異株。北ヨーロッパの原産。街路樹や庭園樹に用いられ、北海道大学にある並木は有名で、明治三六(一九〇三)年に植えられたという。広くは同科ヤマナラシ属の樹木をいう。西洋こやなぎ。

-----------------------------------------------------

『氷点』:
・啓造は車で六条十丁目にある教会へ向かう。「市役所の傍の高いポプラの裸木が夜空にくろく美しい。車がとまった。教会堂の前である」。(階段)
・北原が女性とポプラ並木を歩いている写真を見て、陽子は誤解をする。(写真)
・陽子は、ポプラ並木を歩いている女性を北原の恋人だと誤解していたことを謝罪する手紙を出す。(街角)

『ひつじが丘』:
・竹山は、北大構内に入り、エルムの木の下で立ち止まり、奈緒実の授業態度について注意をする。「あかね雲がうすれて、黄いろく昏れのこる空にポプラの影がくろく佇立している」。

『続氷点』
・「舗装路の左手は農学部で、その北寄りに黄土色の三階建の理学部が、大きなニレの木立ごしに見える。ニレの向うに、ポプラが幾本か道に沿ってそびえている。ニレもポプラも、まだ芽吹いていない。が、春の光の中にやさしく煙って見えた」。(新芽)
・見本林の桜を見に来た夏枝は土手を歩き、「萌黄色のポプラをしばらく眺めて」歩みを返した。(花ぐもり)

『積木の箱』:
・「池の向うの畔には、太いポプラが真っすぐに空に向って立並んでいる。六月の夕風に、ポプラの葉が忙しく葉裏をみせてそよいでいる」。(くもり日)
・「鉄格子の門扉につかまって、一郎はぐったりとよりかかった。格子越しに公園のポプラ並木が見える。ふた抱えもありそうな太い幹だ。そのポプラの下に、労務者が五、六人談笑しながら弁当をひらいている」。(地獄谷)
・「川が急に向うの山ぎわに遠ざかり、緑の中に麦畠だけがクッキリと黄色い。麦畠の向うにポプラが四、五メートルの間隔で何本か並んでいる。畠に人の姿は見えなかった。午前七時の太陽が、折々うす雲の中を走っている。いたどりのうす緑の花がつづく。それを指さして、一郎と和夫は何かうれしそうに話しあっていた」。(砂湯)
・「金網を離れて、和夫は天にも届くかと思われる丈高いポプラ並木の下に立」ち、「このポプラをのぼって行ったら、天国に届くんでないかなあ」と思う。(鉄柵)
・「こんな高い木は、春光台には一本もない。ずいぶん遠い所に来たような気がした。ポプラ並木に沿って、白鳥の池が細長かった。白鳥の池を渡って公園を出た所に、広い大きな屋根があった。ブロックの塀をまわし、鉄柵の門がある」。(鉄柵)
・奈美恵は、車で鷹栖神社前にある川上商店に向う。「車はとうに旭橋を渡り、初秋のポプラ並木の下を走っていた」。(挑戦)