(1)見本林に植えられている樹木の名。
『氷点』:陽子に千島から松の名を教えてもらった北原は、堤防から駆け降りて、千島から松の幹に手を触れて、四つのときに千島から引揚げたことや、母が千島に眠っていること、毎年斜里岳に登って千島を見ることを話す。(千島から松)
(2)『氷点』第30章の題名:
陽子が高校一年、徹が北大二年の夏、徹が寮で同室の北原を自宅に招く。『嵐が丘』を見本林で読んでいた陽子は、林の中で北原と出会い、たがいに惹かれあう。北原は陽子に宛てて斜里からの手紙を送る。その中に「大いなるものの意志」について書き送り、陽子は感銘を受けるが、その手紙は夏枝が言葉巧みに北原からの手紙を取り上げてしまう。また、啓造は辰子から、陽子を養女にしたいと相談を持ちかけられる。