integral:三浦綾子資料室

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大雪山(だいせつざん)

『大辞泉』(増補・新装版)には、「たいせつざん」の項目ででており、「だいせつざん」ともと但し書きがある。

たいせつざん【大雪山】[「だいせつざん」とも]一北海道中央部の火山群。主峰の旭岳は北海道の最高峰で最高二二九〇メートル。

「大雪山国立公園」のホームページには、表記は「だいせつざん」とある。

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『氷点』:
・「誘拐」の章には、「だいせつざん」とルビあり。
・「この見本林を三百メートルほどつきぬけると、石狩川の支流である美瑛川の畔に出る。/氷を溶かしたような清い流れの向こうに、冬にはスキー場となる伊の沢の山が見え、はるか東の方には大雪山につらなる十勝岳の連峰がくっきりと美しい。」(『氷点』誘拐)
・北原は高砂台から「遠くに夕日を受けた大雪山の連峰が紫がかった美しい色をしていた。その右手に十勝連峰がびょうぶを立てたようにつらなっている」の眺めをすばらしいと評する。(千島から松)

『続氷点』:
・達哉が陽子に、「夏休みには大雪山に登るから、帰りに旭川の家に寄ってもいいか」と尋ねたことを、徹は啓造に報告する。(寝室)

『積木の箱』:
・「十五号台風に荒されて、樹海という言葉で表現できる林は既に失われていたが、それでもやはり北海道の大屋根といわれる大雪山の懐に入った深山の感じは、全くないわけではない」。(砂湯)

 「あっ! 先生」
 大川も立ちどまって叫んだ。真っ白な雲かと思った。しかし雲ではなかった。秋陽に映えた大雪山の峰であった。二人が一歩登ると、大雪山もぐんと高さを増した。
 「すごい!」
 登りつめた二人は同時に叫んだ。目の下からつづく上川盆地の向うに、大雪山はくっきりと、堂々と、新雪の姿を青い秋空の下に浮び上がらせていた。その右手につづく十勝連峰も、おとらず美しい峰々を連ねていた。
 「驚いたなあ」
 さきほどバスの中からみた大雪山も美しかった。しかしいま、この小山を登りつめるにしたがってぐんぐんと沸き上がるように姿を見せた光景が、二人の度肝をぬいた。(小路)