徹と陽子が二人で層雲峡に「アイヌの火まつり」を見に行った時、バスターミナルにしつらえた祭壇の前の舞台で「美しいししゅうのアツシ」を着て「輪になって、手をたたきながら掛け声をかけ」「素朴なアイヌの歌」を輪になって踊っている。「深々とした黒いまつ毛が美しかった」と描写される。
また、これとは別に、三人のアイヌの女性たちが、「聖火からうつした火の矢を弓につがえた」場面がある。三人のうち、一人の娘はこわごわ矢をつがえていたが、矢が川に向かって放たれると仕掛けられた花火が「峡谷火まつり」の字に燃えた。
陽子は、アイヌが見世物にすることに強い抵抗を感じる。