氷点:(あまり繁盛していない店の方)おかみさん
北原が来旭した夏、啓造が陽子のためにチョコレートを買おうと立ち寄る。店が二軒ならんでいるうちの、小さい、あまり繁盛していない方のお店のおかみさん。店名等不明。包装紙も悪いし、包み方もまずいが、「(啓造が)百円のチョコレートを五枚ほど買うと、そこのおかみさんはかわいそうなほどうれしそうな顔をする」。啓造にとってはささやかな買い物が、その店の生活に大きなかかわりがあることを知って、気の重いような、しかしよいことをしたような思い」になる。