integral:三浦綾子資料室

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氷点:佐石土雄/(さいしつちお)

佐石土雄(さいしつちお)

大正7年~昭和21年7月28日(28)

『「氷点」を旅する』に収録されている「三浦綾子がつづるあらすじ」では、「元木土雄」とある。
「朝日新聞」2014年6月28日の記事「小説「氷点」、原案は「風」 三浦綾子の創作ノート確認」によると、創作ノートでは同情的に描かれていることが紹介されいる。

ルリ子殺しの犯人、相沢純子の父(※相沢順子の名は『氷点』本文中には出てこないが、便宜上記す)。
「旭川市外神楽町日雇」。
札幌市内で逮捕され、獄中で自殺する。
東京で生まれ、幼時期に両親を関東大震災で一時に失い、伯父に養われ、青森の農家で育ったが、昭和九年の大凶作時に16歳でタコ部屋に売られる。昭和16年入隊、中支に出征中戦傷のため第二里区分病院へ、終戦直後渡道、旭川市外神楽町日雇となった。内縁の妻コトは女児(純子)を出産すると同時に死亡。

(1)「二十八歳よりふけて見え、三十五、六には見えた」「がっちりとした体格に似合わずに何か力のぬけたさびしい感じ」「顔は意外に整った顔で、眉の濃い額のひいでたあたりには知的な感じすらただよっていた。やや厚い唇のあたりが甘い感じだった」

(2)

(3)家内に死なれてから二十日間ロクにねむらなかった、これからひるねをさせてくれ

※「偶然」の恐ろしさに啓造が身震いするが、以後の物語展開を追うと、『氷点』が「偶然」の恐ろしさから物語が展開していくことが確認できよう。佐石の自殺は物語最初の複線として置かれている。

◎『続氷点』
「辻口家の裏にある、この見本林を突きぬけた美瑛川の川原で、通りがかった土工の佐石土雄に殺されたわが子ルリ子は、まだ三歳だった」。(吹雪のあと)