姓は川井、名は不明。輝子の母の間に、三人の子供がいる。輝子が京子にいじわるをしていることを高校の卒業式の前日、奈緒実の口から知る。京子の母と深い仲で、『はまなす』というアパートの6号室で密会を重ねるが腹上死する。
(1)「五十年輩」で恰幅がよく「てらてらした赤ら顔」である。
(2)好色な態度は、川井家を訪問した奈緒実の体格を褒め、「頭から爪先に、ねっとりとした視線をからませた」ことから伺えるが、「話をしてみると、見た感じよりも、人柄は悪くないようであった。話し方のどこかに、淋しそうなかげりがあった」
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