integral:三浦綾子資料室

作家・三浦綾子に関する研究をするブログ。※予告なしに記事の修正削除およびURLの変更を行います。

阿部次郎『三太郎の日記』

『氷点』:「階段」の章で、啓造が手に取る。パラパラとページをめくるうちに、以下の言葉が目に付いた。

 「此処に一人の馬鹿がいる」
 という言葉が目に入った。次のページでは、
 「お前の生活には何と言っても、まだ内容が足りない」
 という言葉が目についた。ページを前にくると、
 「生きるとは何ぞ。平凡非凡併せて空となる」
 と書いてあった。どれもこれも目にとび込んでくる字が、自分と深いかかわりのあるように啓造は思った。(『氷点』階段)